魔法使いの夜:2012年4月の予約検討作その1 katan レビュー

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魔法使いの夜:2012年4月の予約検討作その1

2012年4月の予約検討作その1
『魔法使いの夜』

本当に久しぶりとなる、TYPE MOONの新作ノベルゲームですね。

発売日:4月12日
ブランド: TYPE MOON




ゲームジャンル: 新伝奇ビジュアルノベル
ジャンル: デジタルノベル 学園もの
原画: こやまひろかず
シナリオ: 奈須きのこ

初回版特典:設定資料画集「魔法使いの基礎音律」

TYPE MOONの新作ということで、期待している人も多いでしょうね。
原画が代わったと聞いたときにはやる気が失せたのですが、
画面を見てみたらこれはこれでありなんじゃないかと。
こやまひろかずさんの絵はかなり好きなタイプですし、
従来のファンも違和感なくプレイできるのではないでしょうか。

他には、今回は全年齢対象ということで、
その辺は少し気になってしまうのですが、
何せFateからは8年ぶりですからね。
その辺は妥協しましょう。

個人的には不安要素もかなりあるものの、
これだけ間隔が空くとかえって気になってしまうこともあり、
やっぱり今年の中では外せない1本でしょうね。



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来週いよいよ発売ですね。
体験版プレイした上で視覚と聴覚で最大限に楽しませようとする物語に仕上げてきた印象が有ります。
絵柄と文調及びBGMそして画面効果演出でどこまで奈須きのこワールドを広げ一つの物語として収束させるかの手腕に私も期待しています。

来週ですね。
あちこちで盛り上がるんでしょうね。
プレイ時間が取れないので私はしばらく先になってしまいそうですが、面白くなることを望みたいですね。

早速昨夜から少しづつ夜数時間程度進めているわけですが
一言でこの作品の感想を言えば
アニメ、劇場版アニメで作れば充分表現できた作品だったのではと。
ビジュアルノベルという形式をとってまで表現すべき何かは感じれなかったなと。
アニメで作るにしても莫大な予算と製作期間が必要でそれで比較的制作しやすいビジュアルノベルという選択をしたのかといえば
映像演出については過剰と思えるほど拘っていてそれだけの労力を割くのならばアニメという選択が有ったのではと。
発売当初予定の2010年は空の境界そして今現在Fate/zeroが放映されていてアニメ作品が被るからビジュアルノベルでの作品提供なのかと。
ビジュアルノベルというには挿絵としての演出止まりで例えばKatanさんが衝撃を受けたと紹介された『A New beginning』のような
文章自体を読み楽しむノベルゲーム(ADV)的演出が無いなと。

この手のシステムは日本のアダルトゲームですと2002年にリトルウィッチから出た白詰草話のFFDシステムが出た当初同じく衝撃でした。
なかなかアダルトゲームの制作規模だとその後継続していけなかったようで制作ブランド自体も活動休止となっていますが。

シナリオに関しても以前『Fate/stay night』のレビューで書かれていた後出しジャンケンバトルが多用され
大方予想通りの展開、青子の魔法概要・橙子と青子の闘争の展開・主人公の正体等で
2時間、長くとも4時間ほどの前後編に分ければ充分アニメとしてあるいはドラマCDという形式でも作品として表現できたのではと。

まぁ月姫・空の境界を通して予想していた通りの裏づけが出来るのでこの作品をプレイする時間は無駄ではないかなと。

どうやら、世間の評判もあまり芳しくないようですね。
まぁある程度は予測できたことでもあるのですが…

まだ未プレイゆえに評判からの推測でしか話せないのですが、演出面は従来の路線の強化に終始し、新しい側面は見せられなかったということでしょうか。もしそうなら、どれだけ派手でもあまり高くは評価できないでしょうね。

白詰草話は漫画的手法を取り入れた作品として、アダルトゲーム的には新鮮でしたね。まぁ一般ゲーを遡ればシンカ(Sinkha)などのデジコミ路線につながるわけで、本音で言えばやっと出たかという側面もあるのですけれど。
『A New beginning』もやっと出たかという側面はあるものの、漫画的手法自体に衝撃を受けたのではなく、ノベル・デジコミで用いられていたこの手法を、伝統的なポイント&クリック式ADVに上手く融合させることが出来た点に衝撃を受けたんですよね。些細な変化かもしれませんが、これによりゼロ年代までのP&C式ADVにはない異なる景色を見せることに成功したわけですから。
海外のADVは端的に言えば80年代半ばからほとんどがP&C式ADVとなるのですが、90年代前半にシステムが洗練されていき、90年代後半には最高峰の美麗なCGや選択肢や分岐等のノベルゲーの良さも導入し、ゼロ年代前半にはMYST系のような謎解きを導入融合に成功し、それでいて今度は漫画的な手法も導入しているわけですからね。
少しずつではあるものの、やっぱり進化しているし新しい側面は見せているなと。
ここ10年のアダルトゲームの場合、進化とは言っても色数が増えたとか立ち絵の数が増えたとか、どこまでも従来の枠組の中での進化にとどまり、新しさを見せることができたゲームがほとんど皆無な点が個人的には気になってしまいますね。

ストーリー面は、心配したライターの悪い部分が出ているっぽいですね。
時間に余裕の生まれる6月に購入するつもりだったのですが…、これをやって私が得るものはあるのだろうかと思うと、スルーしてしまうかも。

海外に対して日本のアダルトゲームは確かにそうなのでしょうが結構惜しいところまできているものも個人的には有ると感じているのでアダルトゲームらしさが少なくなったなと思いつつも新作をプレイしていこうかと。
萌え系やエロ特化が大多数で有りながらも稀に独創的な要素で有りながら惜しいなという作品に出会えます故。

魔法使いの夜、演出が映画でありアニメなのであえてビジュアルノベルという形式で楽しむものでもないかなと私としては。
好評であればKeyやLeafに比べればアニメ化までのスパンは短いので数年経ってアニメを観た後により深く物語を楽しみたいと思えればプレイしてみても良いかも知れません。
その頃には恐らくされているであろうコンシューマ版にて良くも悪くもより手軽に親しみやすくなってるでしょうし。

後はFateのセイバーっぽい役回りというか行動・性格付けされた主要登場人物が登場しますので体験版をプレイされて魅力を感じられたならばFate同様に読み進める原動力にはなれますかと。
とりあえず現状この作品がPCゲームあるいはコンピューターゲーム形式である必要性を感じられずiPad等での電子書籍として配信されれば恐らくは評価が変わったかもしれません。
とはいえシナリオ面での密度成熟が必要だとは思いますが。
やはりこのシナリオライターさんは大衆を惹き付ける企画(設定)力に優れている分それを文章として表現していくところで色々ともったいないなと毎度ながら感じました。

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